皆さんは、コーヒーの味は何で決まると思いますか?
第一話では、「豆の質がコーヒーの美味しさに大きく影響する」と書きました。
それも勿論あるのですが、私は「美味しいコーヒーを飲んで貰いたい」という気持ち(真心)が、
最終的には大事になると思っています。
赤道に近い国でコーヒー豆が栽培されているのですが、現地の人々が汗水垂らして収穫したものが麻袋に詰められて海を渡り、
グッドイナフコーヒーのような自家焙煎のお店で焙煎されているのです。
そのように、質の良いコーヒー豆が出来る過程で、色々な人の「気持ち」が入っているのです。
グッドイナフコーヒーの店主が紹介されているサイトには、このような内容が書かれています。
~以下のサイトより抜粋~
「enough=十分」という言葉を店名に用いたのは、「東京やニューヨークに行かなくても、ここ(富山のような田舎)にすべてがある」というコンセプトによるもの。
~中略~
ちなみに一番印象に残っているのが、コーヒーを生産している東ティモールの村で飲んだコーヒーです。電気やガス、水道に時計、道路……。
いわゆる文明を感じるものが何ひとつないその集落では、女性が薪で焙煎したコーヒー豆を臼ですり潰し、ネルドリップで淹れていました。
一つひとつの作業が大雑把で、適当にやっているように見えたのですが、できたコーヒーは雑味もなく、おいしかった。
その集落で暮らす人たちは作物を換金しようという意識が薄く、自家消費用に一番いい豆を選んでいたこともおいしかった理由のひとつでしょう。
お金はないけれど、みんな笑顔だし、優雅で丁寧な暮らしを営んでいる。そこに豊かさを感じたことを覚えています。
~中略~
「いずれはアフリカなどに住んで、現地の人々の経済的な自立をサポートする活動をしたいんです。
まだまだ先の話ですが、今ここで貯めた資金でたとえば現地に学校を建て、子どもたちに教育の機会を提供したいと思っています」
店主が一押しの「東ティモール」のコーヒー豆は、私には格別に美味しく感じられます。
その秘密が、現地の人々の「心の豊かさ」と、それを買い付けている店主の「心意気」にあることは間違いないと思います。
次週は、VILLAX富山でも買っている東ティモールのコーヒー豆について、掘り下げてみたいと思います。
コンシェルジュ S・K